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『生き抜くための高校数学』 part 3 「1. 3 整式と分数式」

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乗っけから違う本の話なんですが(笑)、最近この本を読みまして。

3Dプリンターへの興味が爆上がり中です。

手頃なものを一台かってみて、3D CADで設計して、自分だけのこだわりの詰まったものを色々作る・・・。楽しいだろうなー。リアリティがある分、夢が膨らみます。

平成ももうすぐ終わりますが、この新時代に、3Dプリンタが各家庭に普及する時代はくるんでしょうか。

part 1 はこちら

part 2 はこちら

1.3 整式と分数式

言葉の定義からですね。この辺りはまあ飛ばしても大丈夫かなーと高を括っていたのですが、整式と多項式を区別して考えるのが、日本限定というのは知りませんでした。へー、日本はなぜ区別しようと思ったんでしょうか。 少し調べてみたのですが、残念ながら定義を区別した理由はみつかりませんでした。そして定義の区別に混乱している学生の質問は山ほどヒットしました(笑)

さらに、Wikipediaで整式を調べてみると、

多項式(polynomial)のこと。

と説明されている始末。

もうそれでいいじゃん、混乱を招くわ、海外で通用しないわの定義なら、廃止したほうがいいんじゃないか、と思うのですが・・・。そう簡単にはいかないしらがみ的な何かがあるんですかねー。よく分かりませんが。


さて、例1を解いていきましょう! ただ式を展開して、降べきの順に整理する問題。計算ミスを誘うやつですねぇ。

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はい! 何とか面目を保ちましたー(笑) 並べ換える必要はなかったですね。


続いて例2です。ちょっと前に流行った、インド式計算法を、なぜ成り立つのか証明する、という試みがなされています!

わたしはここが1章で一番面白かったです!

ひとつめは、

□と△が1以上9以下の整数で、それらの和が10のとき、2桁の整数○□と2桁の整数○△の掛け算は、

○□×○△=○×(○+1)×100+□×△

と計算できます。

言葉だとややこしく感じるかもしれませんが、図にして見るとこんな感じ。

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これならパッと暗算できそうです。魔法みたいですね。

でも何でだろう? と思ったでしょう!!!? わたしもです! そこを詳しく証明してくださってますよ皆さん!!

この証明に、項でくくったりする操作が活躍するということですね。

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いやー、工程こそ少し長く感じる方いらっしゃるかも知れませんが、中学程度の簡単な操作だけで証明できてしまうんですねー。これには驚きました!

もうひとつの計算法は、

□と△が1以上9以下の整数で、それらの和が10のとき、2桁の整数□○と2桁の整数△○の掛け算は、

□○×△○=(□×△+○)×100+○×○

と計算できます。

先ほどの計算の、一の位と十の位が逆バージョンですね。

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この証明も中学の知識でできてしまうとは。

これら2つの証明を学ぶ過程で、証明問題って、前提条件をどうすれば活用できるか、っていう風に考えていけば解けるのかもなー、というコツみたいなものも自分で気づきが得られそうです。

新しい知識の練習ができて、証明の練習ができて、雑学的おもしろ知識が身につく、という、一石三鳥の超良問でした!


さて、次は例3の因数分解。

ここは一見、噛み砕けるような箇所は見当たらないので、ただただわたしが問題をごりごり解いていきます(笑)

例3

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いやー、(4)がなぜだかめちゃくちゃ悩みました。30分くらい唸って、ようやく

「わかった――――――――――!!!!!!!!!」

となったのですが、なぜなかなか閃かなかったのかは不明。頭が錆びついてきてんのかな〜(笑)。まあでも、この解けたときの快感が醍醐味といえば醍醐味なんですよね!


次は例4、多項式の除法。普通の割り算の筆算のノリで解けるので、やってみると意外と簡単、と名高い場所ですね。

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はい、ということで何の変哲も無いシンプルな問題でした。

この章最後の例5は、多項式の分数は普通に有理化できるよー、というだけなので、省略。

終わりー!! 今回はボリュームがありましたね! 内容が濃かった!

インドの数学教育では初等・中等教育から大学入試に至るまで、証明問題による論述教育が徹底されています。
(中略)
「MIT(マサチューセッツ工科大学)と並ぶほどIT分野で有名になったIIT(インド工科大学)の2000年の入試数学問題は、全問が証明問題であった」

インド、数学、とくると、今回の特殊な掛け算の暗算や、九九を10桁以上覚えることなどが取り上げられがちですが、本当にすごいのはそういうところではなく、数学の本質的な部分をしっかり学んでいるからだろうなーと思わされました!

次回からはようやく第2章「方程式・不等式と論理」に入っていきます! 目を通しておいていただければー!

生き抜くための高校数学: 高校数学の全範囲の基礎が完璧にわかる本

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「2.1」 の「例5」まで読んだらこちら