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自分の抱えるものって、実は大したことじゃない - 『クリスマスのフロスト』 part 8 「水曜日1〜2」

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センター試験終わりましたね。受験生の皆さんはひとまずお疲れ様です。

最近、勉強を頑張っている学生をニュースやSNSでみるのが一番モチベーションになります。

僕も頑張らな!と。

ん? 頑張らなって自分にも使っていいんだよな?と、ゲシュタルト崩壊してきたので(笑)「頑張らな」をネットで調べてみると、

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

こんな質問があって面白かったです。着眼点が天才のそれ(笑)

part 1 はこちら

part 7 はこちら

水曜日1

フロスト、捜査会議のことを思い出します! いやー危なかった。今日忘れたら3日連続ですもんねー。遅刻は遅刻ですが。でも進歩は進歩ですよ。それなのにここぞとばかりにフロストをコケにするマレット。パワハラ野郎め!


例の大昔の死体について情報を得るために、銀行強盗の事件について、当のベニントン銀行デントン店に話を聞きに行きます。

支店長のハドスンによると、ガーウッドという人物が詳しいのだそう。サンディの話に出て来た、運転手の男ですね。

しかし、今日に限って無断欠勤しているとのこと。普段はそんなことをする男ではないと。

・・・んー? これは嫌な予感。


ガーウッドの自宅にきましたが、人の気配がありません。先程からチラチラとこちらを気にしている、隣の家のおばさん(マシンガントークの使い手)に話を聞くと、見当違いにもガーウッドの犬の話をし始めます。

まあでも、その犬が見当たらないのも気になりますねー。

2人が裏手に回ると、・・・明らかに殺されたであろう犬の死体が。あぁ、どおりで鳴き声がしなかったわけか。これはガーウッドの身も心配です。

勝手口の鍵をこじ開けようとすると、どこからか2人の男が襲いかかってきました!! 

犯人か!? と思ったら警官。あー、さっきのおばさんが通報したのか(笑) でも人数が増えたのは少し心強いですね。

勝手口は結局万能鍵では開かなかったんでしょうか、クライヴがダストシュートに突入!

「覚悟を決めろ、坊や、新人には特別待遇だ。ガーウッドさんのきれいな石炭のうえに鼻血を垂らすなよ」

フロストの激励に押されて(笑)、なんとか家に侵入し、中から鍵を開けます。

フロストと家を捜索していくと、・・・

案の定、男の死体が。

目を撃たれているようです。これはグロい。

水曜日2

鑑識チームが現場に到着。流石に慣れているのでしょう、クライヴが嘔吐してしまうような光景も動ずることなく、淡々と仕事をこなします。プロだなー、と思ったのもつかの間、飼い犬を扱うとなると、途端に感情的になります。

「今後、犬を飼うときには、不細工でノミだらけでうんと臭いやつを選ぶことにするよ」とフロストは言った。「そうすれば、おれとワン公が同時に殺された場合でも、同情票を持っていかれずにすむだろう?」

笑っていいのかどうか。まあ笑っちゃいましたが(笑)。


鑑識チームが帰り、フロストとクライブは状況を整理します。

ボイラーの一件は、フロストが冴えてるなぁと唸らされました。今後納得のいく解答は得られるんでしょうか。

で、まさかのマレット登場。何しにきたのかと思ったら、・・・こすいことしますねー。本来自分が負うべきリスクをフロストに負わせて、フロストが努力の末に手柄を得られようともそれを取り上げる算段ときました。


と、ここで死体の男が本当にガーウッドなのか調べる必要があることに気がつきます。痛々しい死体と対面する犠牲者は、支店長のハドスンに決定。ハドスンの正義感を逆手にとって丸めこみます。かわいそうに・・・

「なに、簡単なことです。シーツの橋をめくって、ちょっとなかをのぞくだけだから。昼飯の時間までには充分戻って来られますよ」

昼飯なんか食えるか!!(笑)


死体の描写がやけに生々しいですね。

何はともあれ、無事に身元を確定させることができました。

はたして前進なのか。後退なのか。

本日の名言

「きっと、警部自身が変わったんですよ。家じゃなくて」

鑑識チームが帰って静かになったガーウッドの家を、フロストが奥さん亡き後の自宅と重ねた時の、クライヴの一言。

これ、一見すると身も蓋もない野暮な発言にみえるのですが、僕はすごく好きです。

自分が抱えてる問題も、実はなんでもない単純なことだろ、と思えてくるんですよね。

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

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