読書実況BROS.

超個性派書評ブログ <読書 × 実況 = 書評 + アフターケア>

読書実況BROS.

読者に利益のある文章へ - 超スピード文章術 part 9 「実践編 ケース別・速筆術」

f:id:nobi2saku:20190125193314j:plain

さて、ようやく最終章、実践編です!

この章ではいままでの内容を具体的にどう落とし込むかを、著者の実例を元に解説されていまして、非常にわくわくします!!

part 1 はこちら

part 8 はこちら

素材の組み立て方その① 「800字」の文章

この例の文章のテーマは「人口減少で日本はどうなるか」。ここで著者は結論をを「人口減少に危機感を持たせる」と「未来への可能性を感じさせるか」のどちらにするかを考え、後者を選択しました。

「真の目的の設定」を最初に行ったわけですね。

そして素材集めに入ります。

集まったら、読者を20代の未来を不安視しているビジネスパーソンに設定して、喋って伝えるとしたらどう言うかを考えます。読者のイメージを具体化し、話し言葉で構成を考えるということですね。

その結果、追加の素材が必要なことが判明し、新たに収集します。

これで記事が完成!!

仮にこれだけポンと置かれても、普通の上手なプロの文章だな〜で終わってしまいますが、その作成過程を説明されることで、参考度が飛躍的に上がりますね!!

素材の組み立て方その② 「2000字」の文章

文字数が2000字を超えてくると、基本の「骨格」を意識すると早いといいます。

結論→その理由と背景→結論を捕捉する具体例→まとめ

まず読者と目的を設定。

  • 読者:友人
  • 目的:「しっかりしたロジックのもと、健康的に痩せられた」ことを伝える

そして素材を集めて、「目の前に読者がいたらどう説明するか」を考えます。

そういったときによく使用する王道ステップが紹介されていますね。

  1. 「読者の共感」から入る
  2. 「それは、実は違うのではないか」と、読者に「疑義」を唱える
  3. その「疑義の裏付け」を書く
  4. 加えて「新たな発見」で驚かせる
  5. 「結論」を伝える

いやー参考になります! 個人的には4の項目が難しそうだなぁと思いました。

で、先ほどの基本の骨格とこの王道ステップを組み合わせて、文章のおおまかな構成を考えるわけですね。

見た感じだと、それほど骨格やステップにこだわらず、ある程度臨機応変に構成を考えても良さそうですね。

最後に、構成の各項目に適した素材を詰め込んで、完成!!

うーん、体系的でわかりやすい!!

素材の組み立て方その③ 「5000字」の文章

この規模になってくると、構成を練るのも一苦労ですよね。こういうときは、素材を見ながら構成を考える方法が勧められています。

取材して文章を書くときの「素材ノート」の作り方

私は、取材するとき、A4版の大型のノートにできるだけたくさんのメモを取ります。

そして、自宅に戻って来てから、ICレコーダーで録音した取材の様子を早回しで聞きながら、メモしきれなかった内容を加筆していきます。

(中略)

そして、素材になりそうな内容だけを拾うようにマーカーで印をつけていく。

今すぐ試したいと思ったのは僕だけじゃないはず。

「グルーピング」できる

ここまでで素材が十分集まっているので、その素材をグループ分けしていく、ということですね。

で、そのグループをどういう順番で書くかで、構成が自然とできあがるわけですね。

素材を「強調」して伝わりやすくする

熱い想いを持って書くと、スラスラ書け、スラスラ読ませることができる、と。 ここにきて、書き手の気持ちを前面に押していますね。私みたいな人間は「ん? 根性論か?」と警戒してしましますが(笑)、まあ読んでいきましょう。

素材を「驚き」で味付けするとどうなるか?

よかった、ちゃんと理屈があるようです。

ただ素材を並べるのではなく、意識的に強調することによって、素材は引き立ちます。

強調とは、具体的にどうするのでしょうか。

「目的」に立ち返ると強調する素材が判断できる

例を見る限りでは、自分の意表を突かれたエピソードをうまく素材と絡める、という感じでしょうか。

ここはもう少し技術的なアドバイスがあればなーと思いました。

正しい文章の「削り方」

文章のボリュームが大幅にオーバーしてしまった・・・。私には贅沢な悩みだなーと映ってしまいますが(笑)、今後そういう日が来ることを願って読んでいきます!

ポイントは、

  1. 素材レベルで削る
  2. 目的と読者に立ち返って判断する

もう一度素材のリストを見返して、目的と読者の観点から優先順位を決めて、素材ごとに削り、それを本文に反映させていく、という感じでしょうか。

10分でシンプルな企画書を書く

ブログをやってると気になるところなんですよね〜。それも10分で!?

ここでも、設定した目的と読者を元に考えていくようです。

「課題」とその「解決法」に沿って素材を集める

  1. 企画の狙いをまとめる
  2. それを1つの言葉に変換する
  3. それを念頭において、そのための「課題」を設定する
  4. その課題がこの企画で解決できることを示す

といった感じでしょうか。地に足のついた方法ですね。

20分で500字の書評を書く

来ました書評!! 正座して読みます(笑)

若いライター向けに書評を書く、という例で、この小説家の文章が、どういう学びになるか、ということを前面に出していますね。

いやー視界が一気に開けた気がしました。

今まで「自分の感性」しか書評の素材にはできないなーと思っていたのですが、具体的な読者と目的をどう設定するかで、どんな書評にもなり得るんだなーと。これは自分ひとりでは気づけませんでしたねー。

40分で1000字のコラムを書く

今度のテーマは「どうしてリクルートは変化に強いのか」。

著者は読者を「変化や成長に関心がある人」。目的を「リクルートの変化する力はどこにあるのか」

ここから、結論を「自然に変化に強い会社になったのではなく、変わるための努力を続けている」と設定し、それに沿った素材を収集。

本1冊10万字を「5日」で書く

本って、読むだけでこんなに時間がかかるんだから、書いてるはどれだけ時間をかけてるんだろうな〜と想像したことはないでしょうか。

それが5日で書くというんですから驚かされます。

10万字を一気に書くのは大変だが、2000字の原稿が50個集まっただけだ、ならば、2000文字の原稿を50個書けばいいだけじゃないか、とわかったのです。

で、2000字の記事を1日10本書けば、5日で10万字に到達する、というわけですね。

こう言われると、僕も半月ほどあれば本1冊書けそうな気がして来ました(笑) まだ無理なんですけどね〜。

同じくブロガーの方はもう本何冊分も記事を書かれているのではないでしょうか。僕も頑張ろう。

苦もなく長文が書ける「ふせん素材管理法」

ブックライターの仕事の流れが紹介されています。役立てる機会があるかはわかりませんが、本屋に並んでいる本はこうしてできているのかー、と工場見学のようなおもしろさがありますね。

「2000字」になる素材をまとめていく

まず目次を作っておく。

長時間のインタビューを字起こしした膨大な資料をじっくり読んだ後は、2000字ごとのまとまりになるよう素材を区分けしていく。

これは長年の感覚がものを言いそうです。

で、それぞれの2000字のかたまりに、目次の各章に対応した色のふせんを貼っていき、ふせんには貼った素材が何なのか分かるようなキーワードをメモする。

これを全部にするわけですね。

あとは、1ふせん2000字なので、目次と照らし合わせて構成を考え、あとは文章を書くだけ、となるわけですね。

書評といっても、必ずしも本の内容の話をしなければならないわけではありません。 読者と目的をしっかり定めていれば、いろんな書き方がある。 (中略) 必要なのは、読者にとってのベネフィットです。

やはり個人的には書評の項が印象に残りました。自分の感性ばかりにたよるのではなく、読者と目的を想定して、「利益」のある文章を書けるようになりたいと思いました。

本書の実況はこれで以上です!!

読書実況第1弾、いかがだったでしょうか!?

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

至らないところがまだ多くあると思いますので、コメントで教えていただければ幸いです。

それではまた別の実況で!!!!!!

10倍速く書ける 超スピード文章術

10倍速く書ける 超スピード文章術

本書に沿って書いた記事もぜひ!↓

www.book-live.work